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執筆者の写真江東こころのクリニック

デイケアで芽生えるレース編みの物語

私たちのデイケアは、ご利用者様が一人一人自分の興味や情熱を追求し、それぞれのペースで活動できるよう、支援しています。作業療法の理念に根ざしており、ご利用者様が日常生活で意義ある活動に参加することを促し、心身の健康を支えています。日々の活動の中で、過去に楽しんでいた趣味を再び思い出し、それを通じて喜びを見出す瞬間は、特に私たちにとって大変心温まるものです。


デイケア開設当初から通われているご利用者様のレース編みの物語は、まさにその一例です。「昔はよくレース編みをしていましたが、時間が経つにつれて忘れてしまっていました。ここに来てから、昔のことを思い出し、手を動かす楽しみを取り戻しました」と、新たな喜びを語ってくださいました。ポーチやコースター、小さなアクセサリーなど、愛情を込めて編まれた作品は、同じデイケアのご利用者様だけでなくスタッフをも魅了しています。


この活動は、単に時間を過ごすだけでなく、ご利用者様が自分自身の能力を再発見し、生活に新たな意味を見出す貴重な機会を提供しています。リハビリの観点から見ると、レース編みは細かい手の動きを促進し、集中力や創造力を高める効果があります。


私たちは、「させる」のではなく、「させてもらう」姿勢で、一人ひとりの創造性を尊重し、各自が楽しめるように支援しています。レース編みを通じて、ご利用者様は自分だけでなく、周囲の人々とも喜びを分かち合うことができます。完成した作品を他のご利用者様へプレゼントされることで、人々の間で交流が生まれ、小さな行動が積み重なることで、デイケア内のコミュニティが形成されていきます。


デイケアでは、ご利用者様一人ひとりの「やりたい」という意欲を大切にしています。作業を押し付けるのではなく、それぞれが持っている能力や興味を尊重し、自発的に活動を楽しんでいただける環境を提供することに努めています。



デイケアが単なる日中の過ごし場所ではなく、人生の豊かさを再発見し、新たな喜びを見つける場所になることを、より多くの人に理解してもらえることを願っています。




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